2025年 01月 15日
符,辭,牒,解,啓 |
列曹から長吏に宛てて上行する文書である「白」の本文中に,「符」字,「辭」字,「牒」字,「解」字,「啓」字などがある場合,定名を行なう際に,それを根拠として当該の文書自体を「符」とか「牒」とすることが行なわれて来た.さすがに「辭」とか「啓」とかすることはなかったが(「解」とすることもなかったようだが),それは「辭」と「啓」が,「符」や「牒」に比べると文書の種類としてよく知られており,その様式についても定説はないまでも,なんとなく浅い共通認識があったからではないだろうか.でもこれらはいずれも「白」文書だった.「牒」というのは文書の様式を指すのではなく,一般的な意味ではないかと思う.つまり「白」文書によって「牒する」といった感じではないか.それに対して,「解」はよくわからない.上行文書の種類のようでもあるが,「解」文書が残っているわけではない.下位の属吏から上位の属吏に宛てた文書か(でも走馬楼呉簡では,このような場合でも「白」だったような気がする),あるいはひょっとして,平行文書だったのだろうか.片付いたと思ったら,また新たな問題が発見されたりする.その無限ループ.だから研究は止められない,と言えないこともないのだが,主因は私の愚鈍な頭脳にあるような気がする.これに加齢が加わるわけで,如何ともしがたい.
by s_sekio
| 2025-01-15 21:00
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