2024年 11月 23日
日本秦漢史学会大会 |
非会員ながらオンラインで参加.とくに籾山明氏の記念講演を聴くのが目的だったのだが,「テクスト・搬送体・コンテクスト―出土文字史料研究の視点と方法―」というタイトルだけで充分に刺激的だった.石上英一氏のお仕事を参照されていたのはさすがといった感じ.簡牘研究をリードされてきた籾山氏ならではの内容.相変わらず,せっかくの出土文字史料にもかかわらず,内容だけを追いかける簡牘研究が後を絶たない状況の中で,どれだけの参加者が籾山氏の視点を継承できるのか,という点には悲観的にならざるをえない.「骨董簡」を取り上げる研究には,籾山氏の視点を活かすことはできないだろう.それだけ「骨董簡」研究は気楽だが,また得るところも貧弱.また籾山氏の視点を継承することにより,私たちの出土文字史料研究,さらには出土文物研究は優位に立てると確信しているのだが,どうだろうか.
by s_sekio
| 2024-11-23 20:37
| その他

