2019年 06月 23日
『三国志の考古学―出土資料からみた三国志と三国時代―』 |
拙著,『三国志の考古学―出土資料からみた三国志と三国時代―』が,東方書店から刊行されました(東方選書52,本体価格2,000円,4-497-21913-8).本ブログ,このところ画像アップ機能が働かないので,写真はありません.自分が「三国志」をタイトルにした本を書くことになるとは思ってもいませんでしたが,亳州市の曹氏一族墓出土の刻字塼を扱ったのはもう四半世紀も昔のことでした.そしてそれ以来,朱然墓の名刺簡,河西の塼画墓(とくに曹魏末の嘉峪関新城一号墓),そして何よりも長沙走馬楼呉簡などなどとも20年近くつき合って来ました.これらの一次史料群に加え,後代のトゥルファン出土墓誌や敦煌出土鎮墓瓶(銘)などにも登場してもらい,出土資料(その多くは出土文字資料ですが)を最大限活用しながら,三国志と三国時代について考えてみたものです.曹操墓の高陵や朱然墓などからの出土資料にもそれぞれ一章を割きましたが,結果的には,英雄の活躍しない(登場しない)三国時代史となりました.来月から上野の東京国立博物館で三国志展が開催されますので,時宜にかなった出版となりました.私が本書を一通り書き上げたのは昨年10月のことですが,その時点では三国志展のことは全く知らなかったので,本書の内容と展示物にはもちろん重なる部分はありますが,あまり展示の参考にはならないかもしれません.その点はご容赦ください.
なお本書の表紙にある執筆者紹介の最後に本ブログのURLが記載されていますが,「https://」の「s」が脱落していますので,ご注意ください.正しくは,
https://sekio516.exblog.jp/
です.
by s_sekio
| 2019-06-23 14:27
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