2019年 05月 16日
その他の伏羲女媧図 |
王春梅「嘉峪関魏晋墓出土伏羲女媧図像考析」を再読して,他にも出土例があることを知った.その一つに,民楽八卦営二号墓がある.しかし施愛民「民楽八卦営魏晋壁画墓」によれば,二号墓前室の券頂に描かれているのは,日月だけで,伏羲女媧は存在しない.そしてこれは同一号墓と三号墓も同じであって,ともに日月が描かれているだけで,伏羲女媧の存在は確認できない.王は掲げていないが,金昌県博物館所蔵のユニークな塼画も同類だろう.
こちらは,「日月磚」とあるように,同じ塼に太陽(左)と月(右)が描かれている(2018年8月撮影).
さらに王は,「2003年,高台県華南鎮10号墓棺板上」にも伏羲女媧図があったとする(03GNM10:39).
甘粛省文物考古研究所「甘粛省高台県漢晋墓葬発掘簡報」,28頁図二四から貼り付けておくが(なお王は華南鎮とするが,ただしくは「南華鎮」),この墓は三人葬である.伏羲女媧図が描かれていたのは,右端の棺蓋内側.墓主の性別は不明というが,他の二つの棺は長方形であるのに対し,この棺だけは四隅が丸みを帯びている.18頁図三の同墓平面図によると,左端の棺は,棺蓋表面に図案が描かれているようだが,内側は不明である.

王は「2001年高台駱駝城M2東壁」にも伏羲女媧の塼画があるというが,正しくは駱駝城苦水口一号墓であろう.これなら既にいくつかの図録で紹介されているからである(2017年3月撮影).


by s_sekio
| 2019-05-16 08:17
| 三国志の考古学

