2026年 01月 18日
陳国燦「《北涼高昌郡高寧県条次烽候差役更代簿》考釈」 |
2階の部屋に積み上げた雑誌の山から『吐魯番学研究』2013年第2期を見つけ出し,巻頭論文の陳論文を広げる.やはり『新獲吐魯番出土文献』に収載されていたものだったが,当初は「北涼高昌郡高寧県差役文書」と定名されていたもので,これを簿籍としたのはこの陳論文だったようだ.2006年にヤンへ1号台地の4号墓から出土した文書群である.
懸泉漢簡なども引用した意欲作であることは間違いなく,陳国燦先生の面目躍如だが,でもこれを簿籍とした点に根本的な疑問がある.文書の様式としては明らかに「白」文書と考えられるからである.つまり官府内の上行文書.官文書が複合的な機能を有していたということは一概に否定できるわけではないが,「白」文書を貼り次いで簿籍として使用したという事例は寡聞にして知らない.やはり虚心坦懐に内容の理解に努めるところから始めなければならないようだ.
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by s_sekio
| 2026-01-18 19:40
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