2007年 07月 25日
購入(07/07/25) |
渡邉義浩/三国志学会(監修)『三国志研究入門』,日外アソシエーツ,2007年7月,4-8169-2059-2.
生協で.多分そうだろうと思いつつ,購入.研究室に戻って確認したら,案の定,中林史朗・渡邉義浩『三国志研究要覧』,新人物往来社,1996年4月,4-404-02359-6,と内容構成はほとんど同じ.マイナーチェンジがいくつかほどこされているが,「長沙走馬楼呉簡」が第二部Ⅰ-A-5に項目として立てられているのもその一つ.この10年間の新たな成果だから当然ではあるが,三国史研究入門ではなく,三国志研究入門なのだから,不要だろう.もしかかる項目を立てるのであれば,魏晋鎮墓文や魏晋画像磚があっても良いはずだ.後漢末・魏初の薄葬令との関連で,意外と重要な問題を孕んでいると考えることもできるからである.それよりも,前著もそうだったけれど,対外関係への関心が稀薄という印象を受けた.また約10年後,リライト版を出すのであれば,検討してもらいたいものだ.
ついでに言っておくと,關尾2005を,「名籍簿」について「史料論的な分析」を試みているものとして紹介しているが(136頁),当該の拙稿は,長沙呉簡の史料群としての全体像を通覧し,その性格について私見を述べたものであり,このような括りは不適当だと考える.
生協で.多分そうだろうと思いつつ,購入.研究室に戻って確認したら,案の定,中林史朗・渡邉義浩『三国志研究要覧』,新人物往来社,1996年4月,4-404-02359-6,と内容構成はほとんど同じ.マイナーチェンジがいくつかほどこされているが,「長沙走馬楼呉簡」が第二部Ⅰ-A-5に項目として立てられているのもその一つ.この10年間の新たな成果だから当然ではあるが,三国史研究入門ではなく,三国志研究入門なのだから,不要だろう.もしかかる項目を立てるのであれば,魏晋鎮墓文や魏晋画像磚があっても良いはずだ.後漢末・魏初の薄葬令との関連で,意外と重要な問題を孕んでいると考えることもできるからである.それよりも,前著もそうだったけれど,対外関係への関心が稀薄という印象を受けた.また約10年後,リライト版を出すのであれば,検討してもらいたいものだ.
ついでに言っておくと,關尾2005を,「名籍簿」について「史料論的な分析」を試みているものとして紹介しているが(136頁),当該の拙稿は,長沙呉簡の史料群としての全体像を通覧し,その性格について私見を述べたものであり,このような括りは不適当だと考える.
by s_sekio
| 2007-07-25 13:18
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